Wi-Fiルーター(無線LAN)の電波が届く範囲について記載しました。新しいWi-Fiルーターに買い換えたにも関わらず電波が届く範囲が変わらないと感じた方も多いと思います。そこで、Wi-Fiルーターの通信速度と通信距離について詳しく記載しました。
新しいWi-Fiルーターを購入された方は勿論ですが、Wi-Fiルーターの買い替えを検討されている方にもおすすめの内容となっています。
Wi-Fiルーターの通信速度について
Wi-Fiルーターとスマホなどの端末との通信速度になります。通信速度が速いと短時間で多くのデータを送ることができます。
イメージとしては、大型バスで人を運ぶか軽自動車で人を運ぶかの違いになります。大型バスの方が短時間で多くの人を運ぶことができるので通信速度が速いと言えます。逆に軽自動車は一度に数人しか運べないので通信速度が遅いと言えます。
この、通信速度については新しく高価なWi-Fiルーターほど高速になる傾向があります。現在販売されているWi-Fiルーターで、Wi-Fi6(ワイファイシックス)と表記されているWi-Fiルーターを購入すれば通信速度が最速のWi-Fiルーターになります。←Wi-Fi6と表記されている機種でも上位機種の方が通信速度が高速となります。
・IEEE 802.11ac→最大6.9Gbps→862.5MB/s
・IEEE 802.11ax→最大9.6Gbps→1200.0MB/s
通信速度が1Gbps(ギガ・ビット・パー・セコンド)の場合は1秒間に1ギガビット(125MB/s)の通信が可能と言うことになります。
余談ですが、スマホの5Gとは1秒間に1〜10Gbps(125〜1250MB/s)のデータを送ることのできる技術であり、5Gが普及するとWi-Fiルーターが不要になるかもしれません。
バッファローのWi-Fiルーターの場合は
・WXR-5700AX7S
・WSR-5400AX6S
・WSR-3200AX4S
・WSR-1800AX4S
・WSR-1500AX2S
品番の数字が大きくなるほど高速通信が可能なWi-Fiルーターになります。
余談ですがバッファローの最上位機種「WXR-6000AX12S」を購入しても、契約している回線プラン(1Gや5G、10Gなど)により通信速度に違いが出ます。また、使用する端末によっても通信速度が違います。
eo光の場合、1ギガ(125MB/s)・5ギガ(625MB/s)・10ギガ(1250MB/s)のプランが用意されており、1ギガ(125MB/s)を契約してスマホのスピードテストで速度を測っても1G/sの速度が出るわけではありません。
Wi-Fiルーターの通信範囲について
Wi-Fiルーターとスマホなどの端末とが通信できる範囲になります。この通信範囲については、10年前のWi-Fiルーターも最新型のWi-Fiルーターもほぼ同じです。
アマチュア無線の知識がある方はピンとくる方も多いと思いますが、日本では電波法によりWi-Fiルーターが出力できる電波の出力上限が1000mWと定められており、1000mWを超える出力のWi-Fiルーターの販売は禁止されています。
よって、特殊な技術(ビームフォーミングなど)を除くと10年前のWi-Fiルーターも最新型のWi-Fiルーターも通信範囲はほぼ同じと言うことになります。技術的には、通信範囲の拡大は可能ですが法律により通信範囲が制限されています。
余談ですが資格を必要としない登録のみで使用できる5000mWの無線機(トランシーバー)を使用すると1km〜4kmと広範囲で通信することができます。
ただ、無線機(トランシーバー)と同じようにアンテナを伸ばせば出力1000mWでも通信範囲を広げることができます。
通信距離にこだわる場合は、バッファローの上位機種(1万円前後で内部アンテナ)を購入するよりTP-Linkの下位機種(3,000円前後で外部アンテナ)でアンテナが出ている物を購入した方が通信距離を伸ばすことができます。
・TP-Link AX5400(外部アンテナ6本)=2階の端まで届く
上記の結果は実際に検証した結果になります。TP-Link AX5400でも5GHzでは2階の端まで届きませんでしたが2.4GHzでの接続は可能でした。
周波数 | 通信範囲 | 通信速度 |
2.4GHz | 広い | 低速 |
5GHz | 狭い | 高速 |
アンテナが長く露出しているWi-Fiルーターを選べば通信範囲も広いと考えていいと思います。←無名メーカーの場合は見せかけアンテナの可能性があるので注意
また、最近話題のメッシュWi-Fiについても同様に出力1000mWの制限を受けるので単体の通信範囲は同じです。メッシュWi-Fiは、Wi-Fiルーター同士で中継することで通信範囲を広げています。