『ドンキーコング バナンザ』が発売されて以来、ゲームファンの間で話題になっているのが、ドンキーの新たな相棒「ポリーン」の正体です。ゲーム本編では可愛らしい少女として描かれる彼女ですが、全ての試練を乗り越えた先に待つ「真エンディング」では、彼女の過去や血筋にまつわる重大な秘密が明らかになります。
本記事では、ポリーンというキャラクターに焦点を当て、『ドンキーコング バナンザ』に登場する彼女がいったい何者なのかを、任天堂の他作品とのつながりも交えながら解説していきます。
⚠️注意:この記事は『ドンキーコング バナンザ』の真エンディングのネタバレを含みます。未クリアの方はご注意ください。
『ドンキーコング バナンザ』ポリーンの正体とは?
ポリーンという名前を聞いてピンと来る方は、任天堂ファンの中でも古参の部類かもしれません。初代『ドンキーコング』(1981年)で、ジャンプマン(後のマリオ)にさらわれたヒロインとして登場したのが「ポリーン」です。その後、長らく登場機会がなかったものの、2017年の『スーパーマリオ オデッセイ』にて華々しく復活。ニュードンク・シティの市長として再登場し、美しい歌声を披露したことで一躍注目を集めました。
そして2025年、最新作『ドンキーコング バナンザ』では、再びポリーンという名前のキャラクターが登場。ドンキーとともに冒険する少女として物語の中心人物となります。この新しいポリーンこそ、今回のテーマです。
『ドンキーコング バナンザ』のポリーン=市長ポリーンの娘だった!
真エンディングでは、ドンキーの相棒であるポリーンが、市長のポリーンのことを「ママ」と呼び、「ママみたいに歌いたい」と語るシーンがあります。
つまり、『バナンザ』に登場するポリーンは、『オデッセイ』に登場したポリーンの実の娘であるという衝撃の事実が明らかになります。
年齢は13歳。ポリーンという名前は“愛称”の可能性も
作中では明言されていませんが、開発スタッフインタビューや攻略本の設定資料によれば、『バナンザ』のポリーンの年齢は13歳とされています。まだあどけなさが残る少女で、母親のように歌いたいという夢を持ちつつ、ドンキーと冒険に挑むたくましさも兼ね備えた存在です。
ここで注目すべきは、「ポリーン」という名前について。
母親と同じ名前であることから、本名ではなく、母のような存在になりたいという想いを込めた“愛称”である可能性が高いと考えられます。これは、任天堂作品における命名規則とも深く関係しています。
任天堂における“名前の継承”という文化
任天堂の看板タイトルの一つである『ゼルダの伝説』シリーズでは、主人公の名前は一貫して「リンク」です。しかし、ゲームごとに時代も背景も異なり、登場するリンクは別人であることが多いとされています。つまり「リンク」というのは、個人名というよりも“勇者”としての称号に近い存在です。
この考え方を『ドンキーコング』シリーズに当てはめてみると、「ドンキーコング」「ポリーン」という名前もまた、血のつながりや精神的継承を意味する“象徴的な名前”として扱われていることが分かります。
初代ドンキー=クランキーコングという系譜
公式の設定では、初代『ドンキーコング』に登場していた巨大なゴリラ、つまりジャンプマン(マリオ)にさらわれたポリーンの元恋人は、後に「クランキーコング」と呼ばれる存在になっています。つまり、
・初代ドンキーコング(1981)=クランキーコング(現在の老人)
・現在のドンキーコング=その孫
という流れが存在します。
この構造に当てはめると、ポリーンという名前が母から娘へと継がれていくのは、非常に任天堂らしい演出と言えるでしょう。
「家族」や「世代」を感じさせる演出の妙
『ドンキーコング バナンザ』は、アクションや探索要素だけでなく、こうした世代を超えたつながりを描いている点も魅力の一つです。母ポリーンの歌を聴きながら育ち、自分もそうなりたいと願う娘ポリーン。そして、それをそばで支えるドンキーコング。
彼らは単なるキャラクターではなく、歴史の中を生きている存在として描かれているのです。
ポリーンの歌声はまだ未完成?次作への伏線か?
真エンディングでは、少女ポリーンが恥ずかしそうに口ずさむ場面が流れます。母のように堂々としたステージには立てないけれど、その想いは確実に受け継がれているのが感じられるシーンです。
この演出が意味するのは、「次回作への伏線」である可能性が高いでしょう。ポリーンが成長し、自分の夢を叶える姿が、続編で描かれるのではないかと多くのファンが期待しています。
ポリーンの正体 まとめ
・『ドンキーコング バナンザ』のポリーンは、『スーパーマリオ オデッセイ』の市長ポリーンの実の娘
・年齢は13歳。名前は“愛称”であり、本名ではない可能性が高い
・任天堂作品では「名前の継承」がよく見られ、『リンク』や『ドンキー』と同じ系譜
・初代ドンキー=クランキーのように、ポリーンにも“世代”を感じさせる背景がある
・真エンディングの演出には、次作への伏線や未来の可能性が秘められている
最後に:物語は続いていく
任天堂のゲームは、単なるアクションやパズルにとどまりません。そこにはいつも人間的なドラマや世代のつながり、プレイヤーの記憶と共に歩む時間が描かれています。
ポリーンというキャラクターを通じて、私たちはまた一つ、ゲームの中に「生きた物語」を感じることができました。『ドンキーコング バナンザ』をクリアした人はもちろん、これからプレイする人にも、ぜひこの深い世界観を味わってほしいと思います。
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