2025年、Nintendo Switch2に登場した『ドンキーコング バナンザ』。
名作『ドンキーコング リターンズ』や『トロピカルフリーズ』からおよそ10年の沈黙を破り、ついにドンキーコングの最新作が帰ってきました。私は子どものころからドンキーコングシリーズのファンであり、もちろん今作も発売日に即購入。そこから10時間、夢中になってプレイしてみました。
最初に結論を申し上げると――
「これは、ドンキーコングの“正統進化”であり、新たな境地だ」と断言できます。
今回は、そんな私のリアルな体験をもとに、「本作は何が新しくて、何が楽しくて、どこが惜しかったのか?」を4つの見出しに分けてご紹介します。
昔のシリーズを遊んだ方も、今作から興味を持った方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
バナナだけじゃない!今作のドンキーは“ぶっ壊し”がテーマ
『ドンキーコング バナンザ』を初めてプレイしたとき、真っ先に感じたのは「ドンキー、こんなにパワフルだったっけ?」という驚きでした。かつてのシリーズでも力強さはあったものの、今作ではその“力”がシステムの根幹になっていると言っていいほど強調されています。
背景の壁をぶち壊し、柱を投げ、敵ごとオブジェクトを粉砕して進む——。操作していて非常に爽快感があります。ジャンプよりも“叩く・壊す”が主軸になっていて、まるでマリオとは真逆のプレイフィール。
特に印象的だったのは「破壊することで道が開ける」レベルデザイン。隠し通路もただ見つけるのではなく、「壊してみたらあった!」という驚きと発見の連続です。この破壊と探索の組み合わせが、今作ならではの中毒性を生み出していると感じました。
ステージ構成が秀逸!一本道じゃない、寄り道の楽しさ
今作のステージ構成は、従来の2D横スクロールの流れを受け継ぎつつも、より探索性が強化されていました。ステージ自体が立体的に作られていて、上にも下にも寄り道が満載。特に“壊せる壁”や“動かせる足場”が絶妙に配置されていて、「行けるかも?」と思って行ってみたら本当に隠しルートだった、という体験が何度もありました。
探索を促す仕掛けも秀逸で、バナナの配置がヒントになっていたり、わざと見える位置にだけ“取り逃しそうなアイテム”を置いてプレイヤーの好奇心を刺激してきます。
「クリアするだけなら1時間、でも探索を極めるなら2時間以上かかる」というステージバランスも絶妙。私は「今日は1ステージだけ」と決めて始めても、気づけば2時間以上遊んでしまっていることも多々ありました。
アクションのキレと重量感が進化!操作感の気持ちよさはシリーズ随一
『ドンキーコング バナンザ』を10時間遊んでいて一番感心したのは、アクションの「重み」と「レスポンスの良さ」のバランスが本当に見事な点です。ドンキーの動きは決して軽快とは言えませんが、重厚な動きの中にもしっかりと反応性があり、「遊んでいてストレスがない」。
たとえば、地面を叩いて敵をひるませる技も、ちゃんと敵との距離やタイミングを見極めないと空振りしますが、うまく決まったときの手応えは抜群。ジャンプからの体当たりコンボもスムーズにつながり、アクションとしての完成度は高いです。
また、新アクション「回転パンチ」や「スライディングアタック」も追加されていて、これまでよりコンボの幅が広がっています。これにより、「どうやって敵を倒すか」「どのルートで行くか」など、プレイヤーの選択肢が増え、プレイの自由度もアップ。
初期のドンキーシリーズを知っている世代にとっては、「ここまで進化したか」と唸るはず。単なる懐かしさではなく、現代的なアクションゲームとしての完成度の高さを実感できました。
総評:これはドンキーの“新時代”の幕開けだ
10時間を超えて遊んでも、まだまだ発見がある——それが『ドンキーコング バナンザ』です。今作は、ただの懐古にとどまらない「新しいドンキーの姿」を提示した意欲作だと断言できます。
破壊を軸にしながらも、探索の奥深さ、アクションの爽快感、仲間との掛け合いなど、シリーズの魅力を再構築しつつ、現代のゲームとして洗練された内容になっています。ドンキーコングを「昔のゲーム」と思っている人ほど、驚くことになるはずです。
もちろん「もっとこうしてほしい」と思う点もあります。たとえば、一部のボス戦はやや単調で、難易度も低め。また、収集要素の一部がややマニアックすぎる部分もありますが、それを補って余りある体験がここにはありました。
Nintendo Switch2ユーザーでアクション好きなら、間違いなく「買い」の一本。旧作ファンも、新規プレイヤーも、ぜひ“バナナのその先”を体験してみてください。
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