「モノを減らすと心が軽くなる」
そんな感覚に魅了されて、私はミニマリストの道を歩み始めました。不要な家具や衣類、雑貨を手放し、暮らしはずいぶんとシンプルに。すると、ふと気づいたのです。
「生活コストにも、もっと目を向けたい」と。
特に気になり始めたのが、毎月の電気代。
モノを減らしたことで目につくようになったのは、日々垂れ流しているエネルギーでした。
今回は、電気代を下げるために実際に行ったこと、そして引っ越しを含めた大胆な節電策の成果を、ミニマリストの視点からお届けします。
ミニマリストが目をつけた「家電の待機電力」
節電を始めようと思っても、まず何から始めるべきか。
私が最初に行ったのは、「何がどれだけ電気を使っているのか」を正確に知ることでした。
使ったのは、スイッチボット製のワットチェッカー。
これは家電のコンセントと電源の間に差し込むことで、実際の消費電力量がリアルタイムで表示される便利なアイテムです。
調査の結果、驚くべき事実が判明しました。
なんと、使っていなくても常に電気を消費している家電(=待機電力)が多数存在したのです。
待機電力のある家電リストとその消費量
我が家で実際に計測してみた、待機電力や常時稼働する家電の一覧は次の通りです。
家電名 | 待機電力の有無 | 備考 |
---|---|---|
エアコン(12畳) | あり | 冬夏どちらも稼働 |
テレビ(37型) | あり | 電源オフでも |
冷蔵庫(600L) | 常時稼働 | 消費電力大 |
ビデオレコーダー | あり | ほぼ未使用でも通電 |
電気ポット | なし | 湯沸かし時のみ稼働 |
炊飯器 | あり | 保温機能が消費多い |
IHクッキングヒーター(200V) | あり | 大出力型 |
エコキュート | あり | 1日約6kWhの消費 |
Wi-Fiルーター | 常時稼働 | 地味に高い |
トースター・電子レンジ | なし | 使用時のみ通電 |
パソコン・充電器類 | あり | 特にワイヤレス充電器は高め |
洗濯乾燥機 | なし | 動作時のみ通電 |
トイレ便座・ポンプ | あり | 地味に消費続ける |
意外と高い「何もしなくても発生する電気代」
上記の家電たちが自動的に消費する電力は、1日あたりおよそ0.2〜0.3kWh。
仮に0.25kWh/日だとすれば、
0.25kWh × 24時間 × 30日 × 30円/kWh = 約5,400円/月
旅行で不在でも5,000円以上が飛んでいく計算です。
これは見過ごせないコストでした。
コンセントを抜く→それでも足りなかった節電効果
「じゃあコンセントを抜けばいいのでは?」と考え、試してみました。
しかし、思ったほど電気代は下がらなかったのです。
理由は簡単。
冷蔵庫、給湯器(エコキュート)、Wi-Fiルーターなど、抜けない家電が多すぎる。
小手先の節電だけでは、思うように数字が変わらなかったのです。
思い切って「引っ越し」で家電と生活をミニマム化!
私が選んだ次の手段は、引っ越し。
広い家、大家族向けの大型家電、無駄な常時稼働設備をすべて手放しました。
新しい住居と新家電の構成
引っ越し後の家電構成は以下の通り
家電名 | 備考 |
---|---|
冷蔵庫(200L) | 600L→200Lに |
電子レンジ | 待機電力なし |
洗濯機(8kg、乾燥なし) | 消費電力激減 |
卓上IH(1200W) | 備付200V→100V卓上タイプへ |
エアコン(8畳用) | 最新型 |
ガス給湯器 | エコキュートより低電力 |
LED照明 | 6畳28.8Wタイプに交換 |
トイレ | ウォシュレット廃止 |
節電の成果:月額17,000円ダウン!
引っ越し前の電気代は、2月で約19,000円。
それが、3月には約2,000円に激減!
つまり、月17,000円の節電効果があったのです。
大きく削減できたポイント
・冷蔵庫:600L→200L(1ヶ月165kWh消費→1ヶ月26kWh消費)
・テレビ撤去
・エアコンサイズダウン(12畳→8畳)
・卓上IH導入(1kWh→0.3kWh)
LED照明交換(6畳28.8w)
ミニマム生活はエネルギーにも波及する
モノを減らすことで、家の広さ、家電の数、そしてエネルギーの使い方まで見直すきっかけになりました。
今回の経験を通して、「生活を見直すこと=電気代を見直すこと」であると実感しています。
今後の課題と目標
まだ完全なミニマリスト電力生活とは言えません。
次のステップは、以下の家電の見直しです。
・冷蔵庫のさらなる小型化 or 冷蔵庫の撤去
・洗濯機→撤去
・電子レンジ→撤去
これからも、暮らしをよりミニマムに、そして地球にも優しく整えていきたいと思います。
ミニマリストは「電気の使い方」もシンプルに
ミニマリズムとは、「少ないもので豊かに暮らす」こと。
それは、モノだけではなく、エネルギーの使い方にも通じます。
今回のように、「家電の見直し」と「住環境のミニマム化」を行うことで、月々の電気代は劇的に変わります。
ミニマルな暮らしを目指す方は、「電気代を見直すこと」から始めてみるのも、おすすめです。
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