JB23ジムニー サーモスタット交換方法!水温が下がる原因とDIY手順を詳しく解説!

JB23ジムニーに乗っていて、冬場になると「ヒーターをつけても全然暖かくならない」「走行中に水温計の針が下がってくる」といった症状に心当たりはありませんか?

このような症状が出ている場合、サーモスタットの劣化・固着不良が原因である可能性が非常に高いです。

今回は、実際にJB23ジムニーのサーモスタットを交換した手順をもとに、症状・原因・必要な工具・交換方法を詳しく解説します。

サーモスタット不良の主な症状

今回、交換に至った症状は以下のとおりです。

・冬場にヒーターをつけると水温が下がる
・ヒーターの吹き出し口から出る風が冷たい
・アイドリング中は水温計の針が上昇する
・走行を開始すると水温計の針が下がってくる

本来、サーモスタットはエンジンが冷えている間は閉じた状態になり、冷却水を循環させず、エンジンを素早く適正温度まで暖める役割を担っています。

しかし、サーモスタットが開いたまま固着してしまうと、常に冷却水がラジエーターを循環するため、特に冬場は走行風で冷やされ、水温が上がりません。
その結果、ヒーターも効かず、燃費の悪化やエンジンへの負担にもつながります。

交換に必要な物

今回の作業で使用した工具・部品は以下のとおりです。

・サーモスタット本体
・12mmソケットレンチ
・ペンチ
12mmのボルトは、スパナやモンキーレンチ、メガネレンチでは外しにくいため、12mmのソケットレンチを使用して作業することを推奨します。

使用したサーモスタット

・購入先:Amazon
・価格:1,440円
・適合品:スズキ ジムニー
・型番:W48FA-82
・純正部品番号:17670-81AA1

純正相当品のため、JB23ジムニーには問題なく使用できます。

サーモスタットの取り付け位置

JB23ジムニーのサーモスタットは、ラジエーターのロアホース(下側ホース)のエンジン側に取り付けられています。

ホースの付け根部分にアルミのハウジングがあり、12mmのボルト2本で固定されています。

サーモスタット交換手順

1.ラジエーターからクーラントを排出する

最初に、ラジエーター下部のドレンからクーラントを排出します。
クーラントの排出・交換方法については、別記事に詳しく記載していますので、ここでは割愛します。

今回は、クーラントを排出した状態からの作業工程を解説します。

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2.サーモスタットの固定ボルトを確認する

サーモスタットは、ロアホースのエンジン側にあり、
12mmのボルト2本で固定されています。

このボルトを外すことで、サーモスタットを取り外すことができます。

3.ロアホースのバンドをずらす

12mmのボルトを外す際、
ロアホースについているホースバンドが邪魔になります。

そこで、ペンチを使ってバンドをラジエーター側へ引き寄せておきます。

ホース自体を外す必要はありませんが、作業スペース確保のために必須の工程です。

4.ステーに固定されているコードを外す

ボルトの1本には、ステーとコードが共締めされています。

・コードは爪で押さえるだけ
・無理に引っ張らず、爪を押して外す

工具不要で簡単に取り外すことができます。

5.ボルトにマーキングをしてから取り外す

12mmのボルトを外す前に、
ボルトの頭にマジックで印を入れておきます。

これは、
「どの程度の締め付けトルクだったか」
を把握するためです。

印を入れたら、12mmのボルト2本を外します。

※この時、クーラントが勢いよく流れ出てきます
必ず、オケや大きめの受け皿を用意してクーラントを受け止めてください。

6.サーモスタットを取り外す

ボルトを外しても、
サーモスタットが固着して簡単に外れない場合があります。

その場合は、
ペンチで軽く掴んで引き抜くと簡単に外れます。

取り外したら、新しいサーモスタットを取り付けます。

取り付け時の重要ポイント

サーモスタットの空気穴(エア抜き穴)を必ず上向きにすること!!

この向きを間違えると、エアが抜けにくくなり、冷却不良の原因になります。

7.逆の手順で組み付ける

サーモスタットの取り付けが完了したら、

・12mmのボルト2本を締め付け
・ステーにコードを元通り固定
・ロアホースのバンドを元の位置に戻す

という順番で組み付けます。

ボルトの締め付けは、事前に入れたマジックの印を目安に行えばOKです。

8.クーラントを補充する

交換作業が完了したら、クーラントを補充します。

今回補充したクーラント量は以下のとおりです。

・ドレンから排出された量:2.2リットル
・サーモスタット取り外し時に流れ出た量:約800ml

合計:約3リットル

補充後は、エア抜きをしっかり行い、水温計とヒーターの効きを確認してください。

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まとめ

JB23ジムニーで、

・冬場に水温が上がらない
・ヒーターが効かない
・走行中に水温計が下がる

といった症状がある場合、サーモスタット不良を疑う価値は十分にあります。

サーモスタット自体は比較的安価で、
工具も最低限で交換可能なため、DIY整備にも向いている作業です。

冬を快適に、そしてエンジンを適正温度で守るためにも、
症状が出ている方は早めの交換をおすすめします。

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