こんにちは。ミニマリストとして田舎暮らしを実践している私ですが、今日は「自転車を買わない理由」についてお話ししようと思います。特に、人気の高いブロンプトン(Brompton)の折りたたみ自転車に興味がある私が、なぜ今もなお購入に踏み切らないのか。そこには、ミニマリストならではの視点と、田舎という地域性が大きく関わっています。
自転車を所有していた過去
実は私、以前は折りたたみ自転車を所有していました。それは、パナソニックの「トレンクル」という非常に軽量なモデルです。新幹線にも持ち込めるサイズと軽さで、輪行(自転車を袋に入れて公共交通機関で移動するスタイル)にも向いており、旅先でも活躍してくれる…そんな期待を込めて購入しました。
所有当初は近所の散策や街へのちょっとした移動手段として活躍しましたが、次第に使用頻度が減っていきました。そして数年後、メルカリで手放すことにしました。
手放した理由は「使わないから」
なぜ手放したのか。その理由はシンプルです。
「使わないものは所有しない」
これは、ミニマリストの基本的な価値観の一つです。持っているだけで使わないものは、モノに空間とエネルギーを奪われているような感覚になります。維持管理の手間や劣化のストレス、掃除の手間…そうした「見えない負担」もミニマリストにとっては重要な判断材料です。
確かに「いつか使うかも」と思って保管していたのですが、その“いつか”は来なかった。それならば、必要とする誰かに譲った方がモノも幸せです。
自転車が活躍しない田舎の現実
もう一つ、自転車を手放した大きな理由は、「田舎では活躍する場が少ない」という現実です。
私が暮らす街は、バスは1時間に1本あるかないか、最寄りのスーパーですら5km以上離れています。これでは、自転車での移動は現実的とは言えません。
また、都会と違って「大人が自転車に乗る文化」があまり根付いていない地域でもあります。日常の交通手段は圧倒的に車。お年寄りの方ですら軽自動車を運転して移動しています。そんな中で、自転車はレジャー用途や運動目的以外ではほぼ使い道がありません。
確かに維持費や燃料代は自転車の方が圧倒的に安いのですが、「移動手段として使えるかどうか」が優先順位になります。ここで大事なのは「安いかどうか」ではなく、「実用的かどうか」です。
ブロンプトンに惹かれる理由
そんな私でも、ブロンプトンの自転車はずっと気になっている存在です。
・デザイン性が高く、コンパクトに折りたためる
・公共交通機関との組み合わせも相性が良い
・所有するだけで「スタイル」を感じさせるアイテム
特に都市部での移動が多い方にとっては、非常に優れた選択肢だと思います。街乗り、カフェ巡り、公園でのひととき…想像するだけでワクワクしますよね。そうした「モノがあることによる楽しみ」は、否定しませんし、理解もできます。
ただ、それでも今の私には必要がない。自転車に乗る日常が想像できないからです。
ミニマリストは「地域性」によって暮らしが変わる
ここで一つ強調したいのは、「ミニマリストのスタイルは、住む場所によって変わる」ということです。
都会に住むミニマリストなら、車を持たずに電車+自転車という組み合わせが合理的です。むしろ車の方が邪魔になるケースすらあります。駐車場代、渋滞、燃料代、維持管理…それらを考えると自転車や電車の方が機動力もコストも圧倒的に優れています。
一方、田舎に住むミニマリストはどうでしょうか。徒歩圏にスーパーも病院もなく、雨が降っても風が吹いても移動手段は基本的に自動車。これは環境がそうさせているのであって、非合理な選択ではありません。むしろ、田舎で「車を持たない」というのは非現実的です。
このように、「ミニマリズム=持たないこと」ではなく、「必要なものだけを持つこと」という柔軟な考え方が重要だと私は感じています。
所有しないという選択の価値
最後に、自転車に限らず、ミニマリストとして何かを「所有しない」という判断には、深い意味があります。
所有することで得られる楽しみも確かにあります。でも、所有しないことで身軽になる自由もあります。その自由が私には心地よく、自転車を持たないという選択も、そうした価値観に基づいています。
使わないなら手放す。
使う場面が想像できなければ、あえて持たない。
それは決して“我慢”ではなく、“判断”です。
いつか都会に引っ越すことがあれば、また自転車が活躍する日が来るかもしれません。そのときは、改めてブロンプトンを検討するかもしれません。でも、今はそのタイミングではない。
まとめ:モノは「持たない」より「どう持つか」
この記事を読んでくださった方に伝えたいのは、モノを持つ・持たないは、自分のライフスタイル次第ということです。
都会のミニマリストにとって自転車は最高のツールかもしれませんが、田舎暮らしのミニマリストには、車こそが必要不可欠。持たないことを美徳とするのではなく、必要なものを見極めて持つ。このバランス感覚こそが、ミニマリズムの本質ではないでしょうか。
憧れのブロンプトンを手放し、今日も車でスーパーへ。
それが、今の私の「最小限で最大の快適さ」です。
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