結論:グロムはガソリンの入れすぎで、エンジン警告灯の点灯やアイドリング不調が起こることがあります。
「ガソリンは多めに入れておきたい」という気持ちはよく分かります。しかし、最近のバイクでは、その習慣が故障の原因になることがあります。
昔のバイクとは違う
車や昔のバイクは、給油口の口元までガソリンを入れても壊れることはありませんでした。ところが最近のバイクは、入れすぎが不具合の原因になります。グロムも例外ではなく、満タンまで入れるとアイドリングが不安定になり、最悪の場合はエンジンが始動しなくなります。
給油の目安は「給油口内のバー」まで
グロムは、給油口の中にあるバーより上にガソリンを入れないのが鉄則です。給油するときは、タンクの中をのぞいてバーの位置を確認しながら、ゆっくり入れましょう。勢いよく入れると、気づかないうちにバーを超えてしまうことがあります。
なぜ入れすぎるとダメなのか
2016年以降に製造されたバイクには、燃料蒸発ガス抑制装置の装着が義務付けられています。グロムにも、チャコールキャニスターという部品が付いています。
仕組みはこうです。
2、キャニスター内の活性炭が、気化したガソリンを吸着します。
3、吸着した燃料は、エンジン運転中にパージバルブ経由で吸気側(インマニ)へ送られ、燃焼されます。
ガソリンを入れすぎると、気化ガスではなく液体のままのガソリンがホースからキャニスターに流れ込みます。その結果、次のようなトラブルにつながります。
・濃い混合気がインマニに送られ、失火の原因になる
・アイドリング不調、エンスト
・エンジン警告灯(エンジンマーク)の点灯
キャニスターは活性炭でできた部品なので、壊れた場合は交換が必要です。
給油時のコツ
給油するときは、サイドスタンドを立てた状態でバーの位置を確認します。給油ノズルを最後まで握り込まず、少しずつ足していくと安心です。ガソリンスタンドでは、店員さんに「バーの下まででお願いします」と伝えるのもよい方法です。満タンにしたいときも、少し余裕を残すのがグロムと長く付き合うコツです。航続距離が気になる場合は、早めの給油を心がけましょう。
実際にエンジンマークが点灯した場合
「ガソリンを少し多めに入れたくらいで、エンジン制御系の異常は出ないはず」と思いがちですが、出ることがあります。
警告灯が点灯する原因は、単にキャニスターにガソリンが混入しているだけの場合もあれば、パージバルブなどの故障に発展している場合もあります。自己判断せず、給油が多めだったことを伝えたうえで、ディーラーなどで点検してもらいましょう。症状が出ているのに乗り続けると、状態が悪化するおそれもあります。
レース用の取り外しキットもあるが…
HRCからは、レース用部品として燃料蒸発ガス抑制装置の取り外しキットが販売されています。レースに参加する場合は取り外すことも可能です。公道を走るバイクについては、普通に使うぶんには純正のまま、給油量に気をつけるのが基本です。
まとめ
・グロムの給油は、給油口内のバーより上まで入れない
・入れすぎると、液体のガソリンがチャコールキャニスターに入り込む
・不調や警告灯の原因になり、部品交換が必要になることもある
・「ちょっとでも多く入れたい」が、故障につながる時代のバイクです

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